昨日は仕事関連の法事があり、王子から
都電荒川線で「西ヶ原四丁目」へ向かいました。
王子駅前電停で待っていると、ほどなくやって来たのは
「7000形」電車。
車体は更新されているものの、足回りは50年以上使い続けられてきた老兵です。
車体が新しくなったのは、もう30年前の話ですが、従来の路面電車のイメージを大きく覆す斬新なデザインの車体で話題となりました。
20年ほど前には冷房化工事も行われましたが、足回りは50年前からと同じく「吊り掛け式」。
重厚な走行音で飛鳥山付近の併用軌道区間の急勾配を登っていきます。
今後、東京都交通局は「老朽化車両の置き換え」に着手し、2009年春にまず2両の新車がお目見えすることになっています。
置き換えの対象となるのは、おそらく7000形と思われ、新車の運用実績などを考慮しつつ、順次置き換えを進めて行くものと思います。
新車導入スケジュールにもよりますが、吊り掛け車特有の音を聞けるのも、残りわずかかも知れません。
それにしても、都電に限らず、路面電車は便利です。
地下鉄とは異なり、その場でひょいっと気軽に乗れるのが、何よりのポイント。
かつて「時代の流れ」という名目で都電は大規模に廃止され、地下鉄へと置き換えが進みましたが、ここまで廃止し尽くしてしまう必要はなかったと思わざるを得ません。
日本でも近年やっと路面電車の「復権」と、LRT導入の機運が高まっています。
こうした、街中の便利である程度の輸送力も兼ね備えた交通手段を確保することが、今後は東京でも求められていくのではないか……と思います。
帰りの電車も、7000形。
ゴウンゴウンという重厚な走行音と、重々しい走りっぷりを堪能しつつ、王子駅前に戻ってきました。
行きも帰りも、車内は老若男女で混雑していました。